内館牧子さん曰く、
「男性は、俳優で、力と特別感が匂うが、女性となると、ただ職業職種となる。
大女優と呼ばれる人がいるのに対し、男性を大俳優と言わず、名優です。
名女優と大女優は違う。ソフィア・ローレンやグレース・ケリーは、俳優でなく女優」
と言うのは、全くその通りでしょう。
それを聞いて、私が「役者」と言うことばにこだわっていたこともよくわかりました。
いくつかの出版社から、「役者」が差別用語的ニュアンスにあたることもあるので、
「俳優」に変えないかと言う相談があったのですが、
しかし、それでは、伝わる意味合いが違ってくるということで変えずに通せたのです。
「役者の声」と言うと、イメージが湧くのですが、
「俳優の声」というのでは、その辺のタレントさんと変わらなくなる、
そういう意味では、女性でも、女性の俳優の声では伝わりにくいのであり、
「女優の声」であって欲しいのです。