◯声は運動
私はずっと、一般向けのレクチャーで、
「皆さん毎日6000歩や8000歩,歩くことを推奨されて,
それが健康,老化防止によいと思い、
結構,実行されていることと思います。
となれば、声も同じように、
毎日20分から30分は出すことです。」
と述べています。
他の人とのおしゃべりがよいのですが、
1人でも朗読をしたり、テレビとしゃべったり、
ラジオのまねをしたり、音声入力をしたりすれば、
そのぐらいは日常でこなせるでしょう。
声を使うことによって、嚥下もスムーズになり、
誤嚥性肺炎のリスクも避けられます。
毎日20分、なるだけ大きな声で、
表情筋も動かして舌も唇も使いましょう。
表情も豊かになり、老けなくなります。
<「運動」は、必ずしも手や足を動かすことばかりではないことも覚えておいてください。体は動かしていないのに、意外と筋肉を使っている -そんな人間の活動に、
たとえば「声を出すこと」があります。
声を出すと、それなりのエネルギーが消費されますし、
それ以上に腹筋や胸筋の筋膜が緊張したり緩んだりするので、
筋肉の硬化を防ぐ効果も期待できます。
とくに腹筋や胸筋は体の中心にある筋膜ですから、
ここを緩めると年寄りじみた動きがなくなり、若々しい印象を与えるようになります。
ということは、散歩をしたりストレッチをしたりするだけでなく、カラオケで歌うことだって十分に体にいいのです。私はなかなかカラオケに行く機会がありませんが、現在は大声で読経をしています。これだって若返りの特効薬になるでしょう。
高田 明和浜松医科大学名誉教授 医学博士 プレジデントオンライン9/25>fukugen.hateblo.jp