fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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高層建築と景観論争

◯京都ホテル京都駅ビルと京都景観論争#

かつて高層ビルの制限緩和が、京都の景観を破壊するとの論争が繰り広げられました。

<市内の寺社は、「京都ホテル、烏丸京都ホテル、京都ホテル茨木にお泊りのお客様の拝観は、ご遠慮願います」 と 告知した。>

 その結果か、2007年度からは 都心部幹線道路沿いの建築物の高さ制限が45mから31mに、一般街路沿いが31mから25mに、切り下げられる等の「新景観条例」になりました。

「総合設計制度」#の活用が廃止されて、京都の中心市街地には、この高さの高層ビルを建てられなくなっています。

ところが、昨年10月くらいから、<京都市は、新景観政策の見直しを検討し始めています。「導入以来の大規模な見直しで大きな節目」(坂越健一副市長)>だそうです。

 

#総合設計制度<市街地では建築物が密集し、公共的な空間に乏しいことから、建築物の周囲に一定の公開空地(一般の通行者が自由に利用できる空間)を確保するという目的で、1971年に創設された制度で、建築基準法第59条の2に規定されている。正式名称は「敷地内に広い空地を有する建築物の容積率等の特例」>

 

◯京都駅4代目駅ビル

現在の京都駅ビルは、建て替え時に国際コンペとなって、その審査過程で、審査員の梅原猛さん、京大の川崎教授、京都商工会議所塚本幸一会頭、レンゾピアノ#、ハンス・ホライン、JR西日本の取締役らのうち、ほとんどが、安藤忠雄の案を推したのに、JR側が、「高さの制限はない」としておきながら、結局ビルの高さが一番低い原広司の案で決めたため、話題づくりの出来レースではなかったかと。

今、見て、どうなんでしょう。

エッフェル塔のように大不評から少しずつ街に馴染み、民意が得られるようになってきたのでしょうか。

 

#レンゾピアノ<世界に衝撃を与えたポンピドゥー・センター、関西国際空港旅客ターミナルビルの設計者>

 

こういうのも、ありましたね。

古都保存税騒動

<1982年のこの新税構想で、京都市と寺社は対立し、拝観停止や条例の施行差し止めを求める反対運動が行われた。 わずか3年で古都保存協力税は廃止された。「古都税騒動」とも呼ばれ、海外では「テンプル・ストライキ」と。>

 

これで思いつくのは、今、工事が始まった東京の神宮外苑の開発計画でしょう。

坂本龍一さんの遺志を継いで、続けます。