◯親子の横つながり化
友人に親を見せるなんて恥ずかしいとか、Z世代ではこうした抵抗感は薄く、友達親子も少なくありません。お母さんと歩いても平気という男子学生もいます。反抗期がなかったという若者も増えています。
◯上司部下の横つながり化
上司が部下に「お・ひ・た・し」で返す、つまり、かつての「ほうれんそう」に、おひたし」をつけた仕事術が、5年ほど前、話題となりました。
「お・ひ・た・し」とは、
「お」:怒らない
「ひ」:否定しない
「た」:助ける(困り事あれば)
「し」:指示する
指示せずとも仕事する、助けなくともがんばる、否定されるほど燃える、怒られてもめげないというパワーをつけるほうが大切だと思うのです。
◯縦社会に学ぶ
部下や我が子に媚びて、現状肯定させて、最も大切な地力をつける機会を失わせては、上司や親たる資格もないでしょう。
若い人も、そういう成長できないところや上司をいずれ見切るか、さもなくば、いざとなったときに実力不足に恨みをかう、上辺だけのとりなしでは、深い信頼関係など生まれようもないからです。
でも、深さはいらないのでしょうね。
厳しい指導は、危急の非常事態でこそ活かされるものだから、日常が和気あいあいだけではあんまりだと思うのです。弱り切っているときに立ち直させるには、現状肯定が必要ですが、それは成長を止めるのと同義です。
弱者へのセイフティネット、と言われていますが、非常時でのセイフティネットは必要でも、それにそのまま依存させてしまうのはよくありません。人間の尊厳としても、弱者として生きたくないでしょう。お金より仕事を与えるのが望まれるのもそのためです。仕事のできる力をつけ、自立できるようにすることです。
だからこそ、常に機会を求めて、伝えなくてはならないのです。
親子でも、そういうところは、残しておかないとまずいことにもなりかねません。
縦社会がよくないとか、そのデメリットだけをみて、全否定するのは、よいことではありません。上下関係も親子関係も、実に多様にありうる形態であり、学べることも多いのです。