◯ナレーションの多用化と間のカット
最近のテレビ番組を見ていると、朝ドラだけでなく、多くのドラマでナレーションが入っています。会話で進むところ以外に、その進行の解説とか、あるいは主人公自らがモノローグでていねいに説明してくれるものが増えました。
映像で、ノンバーバル、つまり、言葉を使わないところで見せる役割が、早回しなどされたら伝わらなくなるので、それに対応したこともあるのかと思います。
映像やアニメで画面を見ていたらわかることが、いちいち主役やナレーターの言葉で言われるのは、ウザくもあります。
でも、わかりやすいとか、初めての人や異文化の人も楽しめるというのなら、それもしゃあないといえましょう。
◯漫画での説明の影響
漫画は、モノクロの静止画だから、セリフでも、絵の間を補う説明が必要です。漫画の原作を活かす影響があるのでしょうが、アニメや映画となるなら、静止画ではないので不要、表情やしぐさで伝えられるはずでしょう。
なのに、そのままの説明が持ち込まれているようです。原作に忠実?
ドラマにも、このやり方が踏襲されてるのかもしれませんね。
◯テロップとながら見
テレビが、お茶の間から一人見となり、その受容の変化が、リモコンでの操作を可能にしました。他の人と一緒に見ていると、勝手な操作はできません。
真剣に見ていないから、ながら見をしているから、そういうサービスがありがたいわけです。
出演者の素人化、障害者サービスなども含め、いろんな理由でテロップが多用されることになりました。今では、番組でのレポートからトークまで、すべての発言にテロップがつくのも珍しくありません。
◯ハイライトシーンのリピート
テレビでのハイライトシーンの繰り返しは、ビデオカメラの技術発展の結果です。
もちろん、以前から、生のテレビ中継でも、ハイライトとなる場面が近づくと、客席の興奮や歓声などで、それなりにわかったわけですが、、。
現に、映像配信サービスの機能には、10秒進めるというのと同じように10秒戻すという機能もついているのです。
今は、スポーツの名シーンなら、ともかく、あらゆる名シーンが繰り返ししつこすぎるくらい見せつけられます。政治家などの失言フレーズと同じです。youtubuなどは、その感覚の普及を容易にしました。
昔は、映画でも、筋や伏線がわからず、2度、3度と見たものでした。TVでも、次にいつ見られるかわからない分、真剣に見たものですね。