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紅白の凋落と歌の力

◯歌の力と「人間観察バラエティーモニタリング」

紅白歌合戦をリアルでみなくなって、何十年たつでしょうか。

TV番組「人間観察バラエティーモニタリング」12/22では、岡本知高高橋洋子さんのサプライズの舞台で、歌で感動させることを実演で伝えています。出だしの一声、一フレーズで引き込むと、いつも言っていることが、実現、実証されている好例です。

昔の紅白は、そういう歌での歌手たちの、その一年のヒット作を中心とした競演だったわけです。NHKの選出、選曲の愚かさは、指摘し続けてきましたが、リアルで見なくなってからは、もはや別物と思ってきました。

日本の歌を、のど自慢、紅白などで戦後、広げつつ、最大の貢献をしたのに、平成以降の紅白でダメにした。歌に関して、のことでして、年越しのお祭り、お楽しみなら、それはそれで、。

 

紅白歌合戦の歌

紅白、白組最多出場の郷ひろみさんはともかく、ジャニーズ事務所から6グループ。民放でもないのにNHKへの貢献度によって選ばれている、昔からの悪しき風習でしたが、あからさまに極端になりました。歌と関係ないなら歌合戦の歌をとりましょうよ。

2006年から毎年、ジャニーズから司会者、来年は大河ドラマ「どうする家康」は松本潤さんが主演で、キムタクさん絡みでの、工藤静香さんの選出、その長女も出るようです。

次に、アミューズ福山雅治さん、星野源さん、パフューム。朝ドラや大河ドラマにも多数の出演。2024年の大河ドラマ「光る君へ」主演は、吉高由里子さん。大泉洋さんの提携先でもあります。

さらに、業界のドン雅朝さんのJME所属の篠原涼子さんと鈴木雅之さんの出場に至ってはもはや、、。

と言いつつ、なんかPRにもなっている、で、いいですけど。

 

歌の力が衰えた今、役者や声優、お笑い芸人などで、お祭りを維持しなければならないのは、理解できます。

歌に関しては、裏番組の「年忘れ日本の歌」が引き受けているのでしょうが、もはや養老院慰問イベントです。

紅白は、質の高さでは、声や歌や音楽より、他のこと、豪華な舞台演出技術で保持されてきたのです。でも、その裏では、オリンピックと同じく、あらゆる癒着、駆引、挨拶から差し入れ、楽屋と桁違いに、複雑な政治が行き交い、昭和そのものの体制を引き継いでいるわけです。レコード大賞も昔は大変でしたが自滅していきましたね。

 

◯それでも絶対的な歌の力

歌は、しっかりした歌い手でセッティングされたら、いつでもどこでも、すごい力があるのです。マイクも演出もいらないほどです。声だけ、音だけで、、テレビでもこれだけ伝わるのですから、生で聴いたら、その感動は比ではないはずです。

こうしたバラエティーの番組、「モニタリング」のようなドッキリで、歌や歌手を使うのは、今の時代らしいといえば確かにそうなのですが、やむを得ないのかもしれません。

それでも、若い人が初めて聞く歌で、瞬時に感動や感涙するところを見れば、歌の力がいかに素晴らしいかわかるはずです。

昭和の歌ばかりを言っているわけではありません。今も覆面歌手たちが、大ヒットを生み出しているのが、その証拠でしょう。これについては長くなるので、後日、論じます。

 

歌が音楽的になるにつれて、声の力を失い、総合的なパフォーマンスに変わっていった、海外でも同じ傾向にありますが、特に日本の歌い手の退化においては、残念でなりません。よい歌い手が埋もれたり育たなかったり、評価されない、、。

とはいえ、アーティストである以上、客やメディアの責任でなく、それを超える力のなさとみるしかないのです。それにしても支える体制の貧しさは、目に余るほどです。いつまで、他の人の評価やランキングでしかみられないのでしょうか。

お笑いならM1優勝、小説なら芥川賞で、まさに一躍、時の人になります。もちろん、歌こそ最初に、こうしたスターを生み出す登竜門番組やオーディションがあったものでしたが、、。

 

◯昨年の紅白の後日ブログ

変わり映えしねえな。

 

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