◯芸人のギャラ
ピストジャムさん「こんなにバイトして芸人続けなあかんか」(新潮社)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a5bc2923c878ebbe3ef26e72e5de8c0db89da4d2/images/001
吉本芸人のギャラ1日500円の話は、ネタでも冗談でないのです。
法定の最低時給にもならない日給。こうした契約?が、未だ存在します。
契約書もなかった業界でしたから、これでも改善されつつあります。
彼がいうには、「もし僕が、毎日舞台に出続けることができたとしても、月30日稼働で1万3500円しかもらえなければ、結局バイトしなければ生きていけない。」
「僕のバイトは、時給1100円、9時から17時までの実労働7時間、週5日勤務だ。所得税が引かれると15万円くらいになる。年金や保険料を差し引くと、13万円しか残らない。」
でも、芸というのも、無料どころかお金を払ってでも見せたい人もいるので、職としては、
微妙です。
◯実力と報酬
ということで、
売れれば青天井、売れなければ貧困、そういう本当の実力世界でも、最低時給保証はあったらよいことなのでしょうか。
芸人は、実力といっても、稼いでいるのは、芸でないことが多いのです。
TVに出て有名人になり、出演料、司会業、CMで稼いでいるなら、まだしも、ひな壇にいるだけとか、MCで回す方がギャラが高いのでしょう。いわば、紳助モデルです。
芸でなく、知名度を活かしたタレント業です。
タレント化した学者やアスリートも同じです。
メディアが絡み、スポンサーがつくと、時給何十万円とかになります。
アスリートのスポンサーも、選手の活躍をサポートしているようで、実際には、通販のように選手に商品PRしてもらうというCM、似たようになっているのです。
あたりまえか、。知名度が、ブランドであり、そこが価値と思われているのですね。
メディアべったりです。
◯才能と価値
若くしてやりたいと思ったことと、本人に本当に向いていることは、違うことも多いのです。それを生活、仕事というところで問うことで、出た自分の価値、ある意味で、報酬は、将来を選別し直す機会にもなります。
そのうえで、合っていないものでも、持続するか、転身するかは、本人の判断となります。10代のときの自分を知らずに選択するのと違い、自分を踏まえての判断となればよいのですが。他の道も、迷っているうちに、なくなっていきかねないからです。
日本のようなモラトリアムが長く、実力よりコネのような社会では、こうして厳しい選択ができる力がつきにくいことが、最大の問題です。
◯芸人と芸
芸人と芸、いや、芸でなく、バラエティで稼ぐタレント、それをチヤホヤするから芸が荒れる、いや、芸を捨てる、
でも、売れないからといって、芸があるわけではないし、人生さまざま、生き方いろいろ。
タレント業を選んでおいて、コンプライアンス規制で芸ができない、などは、おかしなことにもなりましょう。
テレビ人として生きるなら、そこで戦う、芸のため、メディアを捨てるか変えるか、です。
でも、視聴者がタレント芸、素人芸でよければ、芸人も芸人ゆえ、そこに媚びる、人それぞれ、生き方いろいろ。
政治と同じ、有名人大好き大国、日本のありようです。