fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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決めぜりふ「最高のオバハン」 マスコミとSNS

◯TVドラマ「最高のオバハン 中島ハルコ」

決めぜりふ盛りのドラマで、今回は、「美の守護神、中島ハルコよ 」

大地真央さんが主役、アニメ声のバカ呼ばわりされる役柄で、松本まりかさんも出ています。

 

「(前略)政治家のことも芸能人のことも、自分たちで転がしておきながら、都合が悪くなったらコテンパンに叩く、しかも決して本丸には切り込まない。1番悪いのは、謝らずに逃げる、すっとぼけてばかりの、あんたたちマスコミよ。

強いものに巻かれて弱い者を叩く、卑怯者ども、よ〜く聞きなさい、そもそも、あんたたちは、取材力がゼロなのよ。ろくに調べもしないで、映像とナレーションでごまかして、インチキ商品を売りつける片棒を担ぐとは言語道断。

コメンテーターだって、素人が雁首揃えて並んでいるだけじゃないの。本当に能力のある、その道のプロフェッショナルが、どんどんいなくなってしまっている。パワハラで訴えられるのが怖くて、上が下をちゃんと育てあげようとしない。結果、ど素人のまま、大きな顔した若造だらけ、これこそ、日本の1番の悲劇よ。

最後にテレビの前のあんたたち、このままじゃあ、この程度のマスコミに踊らされるだけのアホよ。」(vol.4 10/30)

#「最高のオバハン 中島ハルコ」原作は、文藝春秋2015年、林真理子によるシリーズ小説。

 

◯人間の本質

人間は、集団になると暴力的になるものです。集団になると顔が見えません。

だから、ネットの世界は、それが可視化されたと思います。顔が見えないことでの匿名性で、理性的なものより感情的なものが、拡散されることになります。そうしたSNSを情報源にしてる人が、マスメディアより増えていっているわけです。

かつての新聞、テレビに変わって、社会的影響をそうしたネットが中心に持つようになっているわけです。マスメディアも自分で取材せず、安易にそれを垂れ流します。

 

大きな違いは、個人が発信する情報には、週刊誌ほどのチェックもなく、公益性がない、そして、それさえ求められていないということです。もちろん、人によりますが。

複数の他者のチェックがないのです。

だからこそ、発信者も受信者も、メディアリテラシーを知らなくてはならないのです。そこで考えることを深めなくては、先入観、偏見、固定観念の中に埋もれてしまうばかりです。

ほとんどの、SNSの情報は、点、断片的情報です。それでよいものが多いからです。

しかし、なかには、総合的な視点で見ていくことが必要とされるものもあるのです。一世代後、50年後でないとわからないような真実もあります。そこは歴史から学び、洞察眼をつけていくことです。

 

◯発言と世論

「大衆は自分が考えていないことでも、あたかも自分が考えたかのように錯覚させられてしまう。したがって、為政者による世論操作はいとも簡単にできてしまう。」

「権力を実際に行使する人々は、国民の意思を表現できないばかりか、選挙民には知らされていない意見に従って権力を行使するのである。」(リップマン)

リップマン#の著書「世論」に述べられた見解は、残念ながら、多くの問題について理性など存在しないことを表しています。

 

#ウォルター・リップマン(Walter Lippmann、1989-1974)は「冷戦」の概念を最初に導入したひとりとして、また、「ステレオタイプ」という言葉を生み出した。1922年に出版された『世論』で、メディアと民主主義を批評したことで知られている。.『New Republic』誌創刊編集者。ピューリッツァー賞受賞(1958)