fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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役者の声 AI音声変換技術

◯俳優と役者の差異

山崎努さんが、伊丹十三監督に「役者でなく俳優と呼称することに好感をもった」という理由が、「役者と名乗れるのは、能、狂言、歌舞伎に関わる人たちで、我々ごときは、せいぜい俳優、それでもちょっと恥ずかしい。」

と述べられていました。

役者の方が、格上のイメージなのですね。(日経「私の履歴書」8/26)

 

私は、俳優でなく、役者という言葉を主に使ってきました。最近になり、といっても、2000年代に入った頃から、役者は、差別語のような感じがあるのか、俳優で置き換えなくてよいかと二人の編集者に言われたことがあります。

 

俳優となると、私には、映画やテレビのイメージの方が強く、劇団などでお芝居をするような人たちは役者と呼ぶのが、ふさわしいと思ったのです。つまり、声を出すところでのプロでもあるというのならば、です。編集者は、そういう意図ならと簡単に引き下がりました。

(でも、アナウンサーや声優と並べると役者という言葉は、使いにくいので、「俳優と声優のためのー」というタイトルで、仕事をすることがあります。目指す職業としては、役者というよりは、俳優というような思慮が働くのでしょう。)

 

俳優というのは、演ずる仕事でも、ルックスやスタイルも含めたビジュアル面が強調され、声だけでは、役者の方がプロの声のイメージが私にはあります。今であれば声優、ナレーターなどが声の専門職ですが、俳優には声だけの仕事がすぐできる人とできない人がいます。役者であれば声だけの芝居もできるというようなイメージが、私には、強いからです。私は、役者声と言ってきましたが、俳優声と言ったことはないからです。

特にテレビの場合は、俳優や女優は、モデルのような映像系やアイドル歌手から転じたり兼ねている人が多いので、なおさらです。アスリート出身やダンサーなどもいます。そういう人は、役者でなく、俳優、タレントというのが、ふさわしいでしょう。

 

 

最近の音声AI技術の発展具合、いくつか、紹介しておきます。

◯エキマトペ

安全に楽しく鉄道を利用できるように開発されたのが、音の視覚化装置エキマトペです。これは、駅で聞こえる音を、ホームのディスプレーに、文字・手話・オノマトペ♯で表示します。富士通JR東日本大日本印刷の協働で、2021年9月の実証実験がJR巣鴨駅で行われ、2022年6月から2度目となる実証実験をJR上野駅で行っています。12月14日まで。

聴覚障害者に音を伝える試みとして、注目しています。

 

◯Ontenna

Ontenna(オンテナ)は、身に付けると、振動と光によって音の特徴を身体で感じることのできるユーザインタフェースです。60~90dBの音を256段階の振動と光の強さに変換し、 音の特徴を伝達します。音源の鳴動パターンをリアルタイムに変換することで、 音のリズムやパターン、 大きさを知覚することができます。 反応する音量と光のON/OFFを切り替えられます。27,280円

 

◯おしゃべりひろゆきメーカー

ひろゆきさんの音声AIで原稿を読ませた動画を生成できるコンテンツ「おしゃべりひろゆきメーカー」が無料公開。9/5〜

 

◯なりきりマイク

ヤマハは、AI歌声変換技術TransVoxの実証研究を浜松市中区のカラオケ店などでスタート。A人の歌声を瞬時に別人の歌声に変換する。EveryLittleThingの持田香織さんの声での再現専用の「なりきりマイク」を使用する。8/25

 

 

オノマトペ 語源は古代ギリシア語の「onoma(名前)」と「poiein(作る)」を組み合わせた「onomatopoiia」に由来。