fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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辺境の日本

今年はお盆でフルムーンですね。

線状降水帯や台風で、なかなか見えないですが。

江戸時代までは太陰暦でしたから、お盆は、いつも満月でした。

 

外国人観光客の受け入れ再開から、8月10日で2か月です。

7月末までに入国した観光客は8000人余り(出入国在留管理庁)だそうです。

今年こそと、お盆に起死回生を賭けて、これでは、あんまりです。

 

◯教養の中身

知識量を教養のように思い、競っていたのが、団塊の世代までの日本でした。その知識とは、主に西洋のから輸入、つまり翻訳されたものです。

学問でも、翻訳する人が、最も新しい知識を早く日本に取り入れるから、プロデューサーであり、第一人者のようにみられてもいたわけです。

 

◯帰国エリート

それ以前、中国から新しい宗教を取り入れた日本の僧たちも、同じだったでしょう。

普通の人が海外に行けない時代に、海を渡れるのは、それなりに学問があり、お金がある人か、スポンサーのいる人たちです。

つまりは、家が裕福かパトロンがいるか、エリート階級です。

優れているかどうかよりも、外国の言葉に通じていて、誰よりも早く理解できることが最大に有利な能力だったのです。

アーティストも、アウトローになるのを気にかけない人たち、例えば欧米などに渡れた実業家やお寺の子たちなど、そんなとこでした。

 

◯舶来品ブランド

古来、日本人は、舶来品に最大の価値を認めていたからです。それは今でも変わりません。芸事でも似たようなものでしょう。

情報化の進んだ今では、全世界、同じように流行するので、大した差別化になりそうでないのですが、ダンスにしろラップにしろ、輸入されたものです。

 

◯西洋料理

料理なども、和食が世界的にブームとなったのは、ここ20年のことです。

それまでは、フランス料理、イタリア料理が最高峰でした。

当地に行って学んできた人が一流といわれていたのです。

世界の人の舌まで変えたのは、画期的なことですが。

 

◯偏見と歪

日本人の場合、欧米人崇拝が強く、今でもイタリアやフランスのものなどに詳しいと尊敬されるようです。一方でアジアやアフリカなどに対しては、まだまだ偏見がありそうです。とはいえ、徐々にそういったところが解消されてきています。

それでも、まだ向こうが本場で、そこに習っている状況が続いているのです。

戦後、アメリカの支配下に入ったことにより、それは歪な構造を呈したままなわけです。