◯ピスタチオと白目
結成12年を経て、今年の5月末に解散したお笑いコンビのピスタチオは、白目漫才でした。
人間には、白目があります。動物も全てにないわけではないそうですが、視線がわかると不利になるので黒目がちになっているとか。
人間の場合は、目で合図したり、伝えたりしてきたメリットの方が大きかったのでしょう。
相手の目の動きから、心の状態を読み取ることができます。
それは、共感し信頼する能力です。
◯人間の衣食住 分配と共食
人間は、衣服と家をつくることで、住むことのできる範囲が世界中へと広がりました。
衣類と住居で、暑さ寒さや外敵から身を守ることができるからです。
今は、自分の好きなものを好きな時間、好きな場所で好きなように食べたい、
相手が邪魔とまではいわなくとも、一人がよいと考える人が増えてきているようです。
ラーメン屋の「一蘭」が出たときは、そのつくりに外国人のように私は驚きましたが、「焼肉ライク」では、もはや、慣れました。女性が、吉野家で一人で食べるのも珍しくなくなりました。
二次会、三次会どころか、退社後の飲み会も、激減しました。コロナ禍だけが原因ではありません。金欠も、驕り文化やアフターファイブの居酒屋、スナックでの愚痴発散慣習の衰退でもありましょう。
これは、人としての共感能力や連帯能力を低下させかねません。
協調して仲間のために何かをしてあげたいという心がなくなります。
食事とは、そういう機会であったのです。
身体的かつプリミティブなコミュニケーションの機会だからです。
できるだけ皆と一緒に食べようとする心は、とても大切です。
自分が手に入れた食べ物でも、まわりの人に分け与えてきたからこそ、
人間は、厳しい生存競争に勝ち得てきたのですから。