◯そっくり歌唱との聞き分け
これも、先日、述べた作業記憶の一例といえましょう。
直感的判断、ただし脳内HDDからの直接、読み込みです。
「ニンゲン観察バラエティ モニタリング」 (12日TBS)
本物の歌手は、どちらかという二択の聞き分け企画です。
ZARD 「Don't you see!」
Aimer 「残響散歌」
サンプラザ中野くん「さよなら文明」
比較するそっくり歌唱は, 順に、SHINOBU , 柴山サリー , よよよちゃん , 松村一輝 , こうじろう(敬称略)です。
これまでも私はその見抜き方を伝えてきました。でも大体、瞬時に判断して、後で理屈づけしているだけなのですね。
声そのものの魅力や歌唱力のある歌手、音楽性のある歌手、癖や個性の強すぎる歌手など、
その歌手を知らなくとも、どちらが優れているかそこは好みでなく基準があるのです。
なぜかもっとも簡単そうなサンプラザ中野くんだけちょっと迷いました。あとは即決、連勝記録維持です。そっくりさんも知らないし、本人歌唱も聞いたことないのに当たるのは、さすがです。私が、でなく、プロの歌手が、です。
今回もあえていうなら、言葉の明瞭度、圧やパワー、テクニカルでないことなど。つまり、モノマネでないそっくり歌唱さんたちのは、リヴァーブ、カラオケでいうエコーに馴染み、抜けてこないのと、ちょっとした無理、技巧っぽいがみえるというか匂うのです。
とはいえ、ヴォーカロイドそっくりのプロ歌手なんかが出てきたら当てる自信はないから、そろそろギリでしょうね。
◯10年修行の法則
一流のレベルになるためには、どんな分野でも、1万時間の訓練が必要といわれています。1日、2、3時間で毎日練習すると、10年ぐらいかかるわけです。そこで、1万時間の法則とか10年修行の法則といいます。10代半ばに、何かの分野で、プロになる人たちは、すでにこの時間をクリアしているわけです。
プロの音楽家のデーターでも、最も高いレベルでは、10代までに、ほかのプロの約3倍もの練習時間を費やしていて、それは、アマチュアの10倍の練習時間であるそうです。
時間の次は、質です。練習でどのぐらい集中しているかは、かなり違ってくるわけです。本番に対して集中するだけでなく、長期的に、集中力に緩急をつけて、投げ出さないでやり抜くこと、その集中力のコントロールに対する能力が、ものを言うわけです。
自分が最も大切だと思うことを長い期間、優先しやり抜くトレーニング、それが小さい頃から習慣として継続されているのです。耐久力というほうがよいでしょうか。
◯才能と努力
才能とは、優れた能力と思われています。天賦の、天性の、もって生まれた、生まれつきの、生来の、努力では到達できないから才能だという言い方もされます。
そこは、プロと一流、一流と超一流との違いのようなものでしょうか。
集中力、努力をする才能、苦しまないで努力を続けられること、向き不向きなどもあるでしょう。それから、身体の生まれつき受け持った遺伝的な要素や、感性や感じ方、記憶力や思考力、反応の速さ、動体視力なども、分野によりますが、そうした要素もあります。
性格では、粘り強く、あきらめない、そうした意思の強さは、生まれつきのものなのでしょうか。環境や努力と離して、生まれつき持った素質では、科学的な裏付けはなさそうです。
IQはどうでしょうか。それは1つのバロメーターに過ぎませんが、天才といわれる人がどんな人かという定義と関連してくるでしょう。
◯欠陥と才能
ディスレクシアという難読症患者は、文字をスムーズに読むためには効率の悪い右半球にその回路を作っていると言われています。そのためか、鏡文字をよく書くことが知られています。しかし、読むこと以外に特異な能力を持つ人が多いのです。エジソン、ダヴィンチ、アインシュタイン、ガウディなど。
となると、天才となるための決まった遺伝子ではなくて、普通は欠陥とみなされてしまうものでさえ、人にできない能力を発揮する可能性を持つと捉えられましょう。それは、環境と教育、努力によるといえます。
独創性は、かなりまわりの環境に左右されます。一匹狼というか、他の人を気にしないことで、そういう能力を発揮できる人もいます。大体は潰されてしまいますが、それが認められたときに、一気にブレイクするということもあるのでしょう。天才と友だちづきあいするのは、なかなか大変そうです。