21世紀は宗教の時代、キリスト教とイスラム教徒の対立などというようなことが、9・11もあったせいで言われるようになり、イスラム世界に関心が持たれ始めました。
私もその一人です。バリ島にたびたびいっていたこともあり、エジプトなどいくつかの国では、日々の礼拝やラマダンのため、スケジュールに支障が出たこともありました。一方、イスタンブールなどでは、平気でお酒を飲んでおりました。そうした落差についても興味を持ちました。
〇イスラム教の常識
イスラム教では、コーランはクルアーンで、これは詠唱すべきものという意味です。イスラム教の法学者はウラマーですが、これは知る人の複数形です。これらは固有名詞でなく普通名詞です。
イスラム教には組織が存在しません。モスクはマスジドといい、ひざまずく場所の意味です。
特定のメンバーが集うわけでもありません。つまり、イスラム教では、神の下で人間は皆、平等なのです。厳しいように言われますが、開かれた宗教なのです。
〇権力と服従
権力は、二重性を持っています。拘束して自由を奪う一方で、その人間の安全を保障し安心感を与えてくれもするのです。
絶対的な服従に従うような欲求もまた認めるのです。
〇無神教と多神教
ヨーロッパでは、土着の宗教が排除され、なくなってしまったので、教会を離れた人は、宗教と関わらなくなります。無神教となります。
日本人であれば、およそ誰もが神社、仏閣で祈りを捧げ、宗教的ともいえる道徳心をそれなりに身につけていきます。そこでは無宗教とは全く違うのです。