fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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昭和レトロ案内 西武園ゆうえんち 映画「悪の華」

西武園ゆうえんちに、行って、昭和レトロの街並みを見てきました。あと、ゴジラ・ザ・ライドで、ゴジラキングギドラが東京廃墟にするのを上空から急降下で見ました。関東大震災の時、そして大東京大空襲の時、そのようになったのでしょうか。それは次に来るかもしれない関東大震災や富士山爆発を予感させるものでもありました。ローマのような石の建物っぽい破壊が多かったのが気になりましたが。この年齢になると、なかなか楽しめないものですね。手塚治虫の、ジャングル大帝レオや鉄腕アトムのトリックアートのインスタ用背景がなかなか良かったです。

昭和30年代をテーマにしたものには、高齢者は懐かしさを求め、若い人たちはレトロの新鮮さに惹きつけられます。そこには日本の高度成長にあったエネルギーが感じられるからでしょう。まさにパワースポットと言えるのです。

西武園ゆうえんちは、70周年で昭和レトロをテーマにリニューアルしました。夕日の丘商店街というと、私は、漫画「ゆうひが丘の総理大臣」を思い出します。南伊豆には、夕陽ヶ丘キャンプ場があります。

映画になったかと思うまもなく、その一年後、昨年8月にクローズした、としまえんも、西武鉄道の所有ですが、運命が別れました。再来年、ハリポタをメインにワーナーブラザースが開業するそうです。

 

他にも昭和レトロを売りにしているところは、いくつもあります。

お台場の台場1丁目商店街、浅草の花やしき、渋谷ののんべえ横丁、武蔵小金井江戸東京たてもの園、青梅の昭和レトロ商品博物館、昭和幻燈館、新横浜ラーメン博物館川越市の菓子屋横丁、埼玉比企郡玉川温泉、埼玉羽生パーキングエリア上り、下北沢東京レトロa.m.a.store、喫茶店さぼうる(神保町)、明神湯(雪が谷大塚)など。「昭和遺産巡礼1703景」という本も出ています。

他にもそのままに残っているところは、全国各地たくさんあるでしょう。

ぜひ、ご自分で探索、発見してみてください。近所にもきっとあるはずです。

 

悪の華」といえば、ボードレーヌの詩集ですが、ここでは、日本の漫画で300万部の大ヒット、テレビアニメ放映の後、映画となった「悪の華」2019年公開の作品です。まるで、昭和の団塊世代あたりの青春ノスタルジーの世界観です。中学生の変態カップルの自殺未遂というのは、彼らの挫折のパロディでしょうか。

 

そうした怨念は、芸と化します。昭和のこのリアル感は、若い人には、もはやファンタジーと受け取られそうですが、ある面では、身をもってリアルなのでしょうね。

 

高度成長期、そのエネルギーは、今では考えられないほど過酷な労働環境下で日本を経済的に世界一の国にまで成長させました。人をモノよりひどく押し込んだあの朝晩のラッシュ一つ思い出しても気が遠くなりそうです。しかし、戦後の廃墟の中から、夢に向かって、それを一歩一歩実現していくような人生は、辛く苦しくあっても、充実感、幸福感などを伴っていたのでしょう。人間、人生の後ろに幸福が来るほうがよいでしょう。その世代がもう後期高齢者となったわけです。

若い人が大変というのは、いつの世も、そういうもの、未来の希望や可能性は、自分たちでつくっていくものです。年寄りたちも楽しく生きていないと、若い人たちも不幸です。年寄りたちは順次、いなくなるのです。その後のことを考えて、今日も頑張ってください。