アダルトチルドレンは、元は、アルコール依存症の父親の顔色をみて育った子供が大人になって、自分の意志を出せないというような障害でした。それが親のせいで生きづらくなったように使われ、自分は悪くなく、家庭のせいだということで多用されるようになったのです。
PTSD(心的外傷ストレス障害)も、元は、命を脅かされるようなレベルのトラウマであったのが、受け手の感じ方によって自由に使われるようになり、何にでも当てはめるという困った傾向になってきました。
うまくいないのは自分が悪いと自責する人には、これは救いとなったのですが、そこから自立して歩んでいくはずが、そこに留まって、何かあれば、親のせい、他人のせいにして内省にいたらず、本人が先を歩まない理由として使うようになる、つまり、いつも外を攻撃するようになるのです。
いわば、社会的弱者へのセーフティーネットとして、食べ物を与えているうち、「もっとうまいものをたくさんよこせ」と言い出すようなもので、これは、ホームレスなどによくある話です。