自分の努力にこだわると、そこで得られたものに固執します。ですから、これまでの成功体験は捨てる方がよいのです。むしろ、周りが成功と思ってくれても、その経験は、失敗か、うまく行っていないという厳しい眼をもつべきです。教える立場の人なら、なおさらです。褒めつつも「もっとできるのでないか」がなければ、そこで教師失格です。
人生に、何ら成功の確証などない、プロになれたとか有名になれたからといって、明日の保証はないのも同然です。常に、よいことはもっとよくなったはずだと、悪いことはもっと悪かったかもしれないと、幅をもってみることです。
コツコツと地道な努力はトレーニングに必要ですが、トレーニングでステージすべてが決まるわけもない。人生も芸術というなら「爆発だあ」であって、衝動が、努力はもとより、才能を超えることもあります。
自分が努力してできることがトレーニングだからやり続けるのです。それは、生きることへの態度です。