fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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ギックリ腰 2015/07/25

 ギックリ腰の初日は、腰が立たず、四つん這いにもなれず、便器にもあごをのせ、腕力で座り込む。翌日、ハイハイができ、座れ、ものが掴め、3日目に立ちあがり、よちよち歩く。
 場合によっては座る方が難しく、痛いときもあります。腰が定まらないと、立つということはいかに難しいのでしょうか。バランス一つ、姿勢一つでぐらぐらしてしまうのです。手、首、ふくらはぎ、足裏の筋肉に頼るしかないのです。全体で無意識にしぜんとやれていたことがすべて、部分的に意識して不格好なまでふしぜんになったわけです。
 立てないときは、頭で考えても立てません。座ることはおろか、這うことも難しい。その状態が続くと、永遠に立てないのかという思いさえ頭をよぎります。頭で考えるほど悪くなるので、考えないようにします。手本とするのは、動物です。痛ければ何も考えずにじっとしている。痛くなければ少しでも動きます。食べに飲みに動くのです。そのくり返しあるのみです。
 体は、大事を取って動かさないほどに固まり、動きにくくなりかねません。深い呼吸でリラックスします。眠って心身を休めたら、体を少し起こしてみます。手の平や足の指、あご、額、プリミティブな感覚で一つひとつのパーツの存在を再発見します。
 人類の進歩、直立歩行への歩み、まさに、歩みを、腹這い移動から四つん這い、ハイハイを経て、再体験したのです。25年ぶりのこと、前回は、研究所は組織化するきっかけとなりました。さて今回は?