fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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ボーダーレスはクローズか 2015/07/10

ネット社会は、ボーダーレスの社会といいますが、私は、自らの自由な選択をリピートしていく、そのとどのつまりは、クローズされた世界に酷似してくると思われてなりません。外からの基準をもって抑制されないために、肥大しやすく限度を知らないのです。
 会社でも、組織に埋没したり、そこからトップになると、みえなくなる人がこれまでもたくさんいました。人は、権力を手にすると、とんでもない罪を犯し、害をもたらす存在でもあるのです。勉強したことで頭のよい人が、クローズされた世界に入ると一層そうなります。オウム真理教に入り犯罪を犯したり、その宗祖をもちあげてきたのも秀才たちでした。「社会に制裁されないくらいなら真の教えではない」という信念の前では、社会の常識も良識もたやすく超えられてしまうのでしょう。
 キリストほか、偉人とされる人の殉教、殉職なども、迫害なのか、反逆なのか、そこの社会で犯罪を犯したとして罰された人たちの是非は誰にもわかりません。かつては、人をもっとも多く殺した人が、その国の王や英雄でした。虐げられ、殺された人たちが、自国民のことが多く、発覚しにくいこともよくあります。何とわかりにくいことでしょう。
 比較や競争は、特に今の日本では、煙たがられますが、それによって独占独裁を防いでもきたし、すぐれた人材を育てる試金石にもなっていたともいえるのです。