松岡さんによると、錦織圭選手は、世界にフェデラーと二人しかいないという天才なのだそうです。松岡さんは、11才の圭をみて、自分より上、フィーリング、感覚、才能も上、「ジャンピングしながら打つかおまえ…」という選手だと看破しました。そして、「自分が教えたら潰れる」「自分の枠にはめてしまうと潰れる」と思ったそうです。
「他の選手には、圭をまねるな、努力する才能をもて」と言うそうで、錦織選手は反復嫌い。体力、動き、メンタルが必要だった。
そこで走るだけの、メンタルと戦略で勝っていたマイケル・チャンに、錦織選手は学び、大化けした。
テニスは8、9割メンタルなスポーツで、100%コーチがいてつきっきりになる。競うためにコーチは絶対必要なので、必ずどの選手のコーチもファミリーボックスにいるそうです。
もう一つ、多くの選手は、楽をして、自分たちと同じグループのコーチにしかつかない。世界を乗り越える力をつけるには、それでは無理です。
18才の松岡は、世界で100位に入るのが目標だった。錦織選手は、最初からグランドスラム目標だった。しかし、松岡さんが日本にいなかったら、錦織選手もここまでにはならなかったのでしょう。(達人×達人2015.6)