fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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ワールドカップ予選 2014/07/02

小学校の頃は、サッカーをしていると、全員でボールを追いかけ、コーナーキックを得ても、相手のゴールキックスローインと同じようなもの、PKも、蹴る方が不利、広すぎて、ただあちこち走っているだけだったのです。ところが、ある夏休み、TVでワールドカップの決勝を見ると、パスが回ってのフォーメーションプレー、コーナーキックは大チャンス、PKは決めてあたりまえ、180度、私のサッカー観が変わったのでした。
 今回、日本のチームの敗退をみて、改めて、この競技もまた、西洋人の体型に合わせてルール、寸法も決まっているのだと思いました。体格こそ追いつきつつあるものの、相手を突き飛ばす手の長さ、絡み合いからジャンプして抜けだして、動きながら崩れたような体勢で蹴る、足の長さに、敵いようもないのです。常にダイナミックな動きの中で、どこからでも狙って打っていく。まさに、バスケットやアイスホッケーの感覚です。特に、今回はスーパーストライカーの活躍が目立ったために、よくわかりました。
 勝負は、パワースピード(加速度)と、変化技と、プレーの前後のコンタクトプレー、つまり、格闘ラフプレイです。日本では、なでしこが世界一になったから、男子もいける、と思ったのでしょうか。組織力で勝つのは、女子サッカーで、できても男子サッカーは難しい。
 アメリカはベルギーに惜敗。アメリカチームのクリスマン監督は、「私たちの戦いをみて、サポーターの皆さんも誇らしく思ったはずだ」と述べました。
 一方、ブラジルはドイツに敗戦して、翌日の新聞では、一面白紙、下段に「憤慨、苦痛、フラストレーション、恥…、あなたの感情を…。充分なスペースでないかもしれませんが」と。各選手の評価をすべて0.0ポイントに、さらにサポーターの暴動です。敗れても渋谷でハイタッチ、空港で温かい出迎えをする日本のファンとは“真逆”です。
 私は、何となく日本のオペラやポップス、ミュージカルなどの前途を重ね合わせてみていました。パワー、インパクトの決定的な差、出場者と客の厳しさの差。パワープレーということばは、アイスホッケーのぶつかり合いからきたそうですが、コンビネーションだけでは、世界の壁を破れそうもないように思います。その上で、打ち破るだけが目的でないというと、日本人らしいかもしれませんが。
 時代は、椎名林檎さんから、2度目の世界ツアーを終え、3rd.アルバムを世界15ヵ国で同時発売のきゃりーぱみゅぱみゅさんへ。