○アベノミクスという罠
いくつかの事柄への対処をみて、この時代と思想を考えてみることがあります。民主党の鳩山―管―仙谷さんは、団塊の世代の代表として、まことわかりやすかったし、こういう結果になると団塊の世代の人たちは「一緒にするな」と言うでしょうが、4年前には、どう考えていたのかを、もう忘れてしまっているのでしょう。
それは、その上の世代も同じです。また、小泉政権時代のくり返しをやるというのに、主流にいる人たちは諸手で大歓迎です。昭和の田中角栄路線の夢が、まだ醒めていないのでしょう。
とはいえ、じりじりとだめになるよりは、一手につぶしてしまえと、なんか第二次大戦の大和特攻、本土焦土化のような匂いがして、嫌な感じです。
体罰でバスケ部の生徒が自殺したから、部どころか、科の入試を中止要請するという迅速な対応は、決められない政治に辟易してきた私たちの欲を、ゆがんだ形であおっているような気がします。決められないからこそ、結果オーライで世界2位になれた日本人の本当の力の根底にあるものを把握していないと思うのです。
金融などは、やはり、今の日本人にはできません。あれは狩りで罠をしかけるようなものです。私は、銀行や証券の守られた体制を批判してきただけで、「ウオール街に挑め」という高望はしません。また、日本は、お金を奪われる罠の上にいると思うのです。