fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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「日本の借金?」 2012/02/05

政府は今年末で国の借金が1085兆円となるといって改革を脅しているのですが、私はいつもよくわからないことがあります。これは、会社を経営してみればわかるのですが、ここでも以前はコピー機のリースが月7万でした。リース期間の5年がくると年で7万円くらいになるのですが、それまでに大体は新しいのにとりかえるのです。つまり3年ほど使ったら新しいのが、5年リースとなり、(大抵、値引分や機種が安くなる分相殺して、また月7万円払うのです。つまりこれは年に84万円の借金(5年で420万円借金)です。なぜ買わないのかというと、いつも新しいのを使いたいのと経費でおちたからです。つまり、会社がある限り、これは総額(定価では200万円くらいだが、リースで5年分420万円などと)みることはなく、月7万円の支出にすぎないのです。つまり、それを収入が上まわっていれば払えるのです。
多くの会社は、借金をしないと、たくさん税金をとられるから、永遠の借金をよしとしています。そのよしあしは別として、国でも会社でも問題はそれが総額としてでなく、毎年、ふえていくとよくないということです。

日本の国の貸し手は、国民というのですから、本来、利息が入って私たち国民はうれしいはずでしょう。増税して1000兆円をゼロにしないと国がつぶれるようなイメージになっていますが、私のコピーの借りかえのように7万円が10万円、20万円となっていかないように毎年の赤字だけをみて、それプラスいくらかをずっとなくしていけば、いつかはなくなるわけでしょう。
日本の赤字35兆円はGDPの7%強ですから増税して景気を悪くするより、(歳出削減はあたりまえですが)新たに産業を興こすくらいのつもりで景気よくすることしかないはずです。
アメリカがものづくりを捨て、情報化という金融市場操作に入ったとき、日本はまだまだものづくりに固執して、それも半分は新興国へ盗られてしまいました。

それにしてもアメリカはイラクに懲りず、今後はシリア、イラクと同じ手で民主主義を旗に民国化支配するという、油田というより利権の目的の侵略をくり返そうとしています。欧米からの情報しか日本では報道されないので、中国、ロシアの拒否権行使は、アメリカのいうように人権侵害と一方的に受け止められているようです。しかし、それは「政府悪一民衆善」での図式で、独裁者の利権を結局は一人占めしてきたアメリカのやり方に、国際的な世論、多くは民衆を殺しているような残虐者の映像のイメージ、(これはまるで映画のように意図的につくられていることが多く、あとでいつもバレているのに、私たちはまたのっかってしまうのです。
もちろん、多くの惨劇のあるのは事実でしょう。しかし、これからアメリカ軍が殺すのも、同じ人間です。おかんむりですね。

日本では、自民党でもさすがに国の現状や将来を考えて、良心として?できなかったことを野田内閣は、どんどん実現しようとしています。私は新しくでてきた党がマニフェストを守ることは難しいし、変えてもよいとは思っていますが、変えるのでなくここまで骨抜きになるというのは、何なのだろうと思わざるをえません。言っていたことのほぼすべてをとり下げ、全く逆のことを行うというのは、いったいどういう人たちなのだろうと、遠い昔のどこかの国のおとぎ話のように、リアリティがないのです。

それにしても、イランもイラクも倒したあと、アメリカの描く将来像しかないのでしょうか。「民衆の意思が」といいつつ、エジプトをみてもわかるように、民衆に政権を倒させて、成果は、アメリカが得るのです。
独裁より民衆で決めた方がよいというのは、アメリカよりも共産国家が掲げた理想でしたが、「独裁を倒すこと=自由」はアメリカがつくりあげた策略のようにさえ思うのです。

日本では、小泉氏が、そして今、橋下氏がぶっこわそうとしています。そのスピードには、目をみはるし、二大政党もTVの常連も政治家も知識人専門家ももういらないという民衆の声なのでしょう。しかし、だからこそ、その先に何があるのかをきちんとみていかなくてはなりません。
橋下氏は、対論対案を出せる点でとても優秀です。なぜそれにきちんとベテランやそれで飯をくっている専門家、評論家が、反論もできないのか、そんなにレベルが低いのかというのを今さらながらみて、団塊の世代とその上下の(つまり私も含めてですが)、バカ加減を認めさせられているのです。
ただ、これからアメリカにも対抗していくであろう橋下氏のやり方がとてもアメリカ的にみえるのは、なぜなのか、考えていきたいと思います。