グローバル化の怖いところは、よきにつれ悪しきにつれ、同胞意識の崩壊であり、愛国心をもてなくすることです。日本の汎人類、汎自然的な思想は、確かに立派で、世界に誇れるものだとは思います。でも、それならば、その考えを国際社会で問い、次の世界づくりをしなくてはいけません。国家という体制が否定されていくのに、相変わらず、国のくくりでした現実の世界は動けないからです。
それでは、今の日本人のように、地縁や血縁での拘束を切ることができるようになったのに、才能縁のような新たなコミュニティをつくる力や、異質のコミュニティに加わる力のない人として、まさに孤独死してしまうことなのです。