2005-11-06 父の追悼(4) もし、作文にして、「別に……」と書いたら、父はあきれたり、頭がよくないなぁとか、筆無精、苦手なのかなと思って怒ることはなかったでしょう。つまり、ことばの内容である「別に」ということばでなく、その声に込められたニュアンスが、相手の心に働いたのです。つまり、私はそのとき、声で損した、痛い目にあったのです。(岩波ジュニア新書「声のトレーニング」P5より)